かつてCDを手に取る最大の動機の一つが「ジャケ買い」だった。音楽の内容を知らなくても、アートワークに心を射抜かれて衝動的に購入する――そんな文化が再び注目されている。サブスクでは味わえない“所有する喜び”が、今の世代にも静かに広がっているのだ。

レコード時代のように、CDのジャケットにもアーティストやデザイナーの個性が詰め込まれている。たとえば、PINK FLOYDのように視覚と音の融合をテーマにしたバンドのCDは、いまだに高い人気と買取需要を誇る。また邦楽でも、Corneliusやサカナクションなどはジャケットアートの完成度で評価されている。

中古CD市場では「ジャケ買い」されるような盤ほど、高価買取につながる傾向がある。これは音楽そのものだけでなく、デザイン性や希少性に価値を見出すコレクターの存在があるからだ。限定盤や初回仕様のように、アートブックや特殊パッケージ付きCDは、状態が良ければプレミアがつくことも少なくない。

ROCKBLOWでは、そうした“アートとしてのCD”にも目を向けた査定を行っている。音楽ジャンルに縛られず、「このジャケットのインパクトは時代を超える」といった観点での評価が可能だ。特に保管状態の良いジャケットは、それだけで買取額がアップする可能性がある。

“音楽を聴く”から“音楽を持つ”という価値へ――。ジャケ買い文化は、フィジカルメディアを再評価する流れの中で、もう一度脚光を浴びている。

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